ラックスが1973年に発売したプリメインアンプで、パワーアンプ部はシングルPP純コンプリメンタリ出力、50W+50W(8Ω)です。
上段に丸いノブ、下段にレバースイッチを並べ、アクセントとなる黒ノブの切り替えスイッチがパネルを左右に黄金比で分けるデザインは、半世紀を超え、今も美しいデザインのアンプです。また、内部の構造が保守しやすい設計となっていることもこのアンプの優れた点です。リアパネルの中央部のフィンは、パワートランジスタがマウントされた放熱器で、4本の取り付けネジを外せば、左右それぞれのパワーアンプブロックが取り外せる構造になっています。
切り替えスイッチ、バランスと同軸のボリュームノブなどの構成パーツひとつ一つにこだわりが感じられ、コンパクトで高級感のある工芸品のような一品です。
この個体は終盤期に生産されたようで、電源がコネクタから直接引き出しに変更されています。部品変更の影響かどうか不明ですが、入力セレクタのフィーリングが異なり、クリック感が少ないです。
リレー接点、各スイッチの接点保守、DCバランス調整、アイドル電流調整を実施しました。フォノ・ラインともいい音で再生します。SW、VRには気になるガリ、ノイズはありません。
リアパネルに錆がありましたので錆を落とし、防錆オイル、補修ペイントなどで補修しました。キャビネット下部に打ち傷があります。
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