弘法大師空海の捨身ヶ嶽禅定のエピソートの様子が描かれた掛け軸です。昭和後期のものと拝察しますが、木箱に「弘法大師御尊影」と箱書きがあり、とても貴重なものと考えます。
◎お軸 縦:約62.5cm、横:24.5cm
◎木箱 縦:29.5cm、横:4.9cm、奥行:4.5cm
お遍路経験者の方、真言宗の方、弘法大師ファンの方など、いかがでしょうか。
四国霊場73番札所出釈迦寺の奥の院「捨身ヶ嶽禅定」は我拝師山山腹に鎮座し、この寺院から急な崖を登った場所が「捨身ヶ嶽」と呼ばれています。
その昔、弘法大師空海(幼名真魚)は7歳の時、世を救うという大きな請願をたてました。
そして、讃岐国多度郡(現在の善通寺市)にある五岳(香色山・筆ノ山・我拝師山・仲山・火上山)の中で一番高い我拝師山に登り、三世(前世・現世・来世)の諸仏・十方の菩薩様に念じ、
「私は仏法に入って、一切の衆生を済度せんと欲す。私の願いが成就するものならば、お釈迦様よ、姿を現してその証を与え給え。成就せざるものならば一命を捨ててこの身を諸仏に奉げます」
と言って、断崖絶壁の頂より白雲も迷う谷底に身を躍らし飛び降りました。
すると、紫色の雲が湧き起こり、その中に大光明を放って百宝の蓮華に座したお釈迦様が現れ、羽衣を身に纏った天女が降りてきて真魚(弘法大師空海)を抱きとめ、「一生成仏」とおっしゃいました。
弘法大師空海は、この神秘不可思議なる仏陀の霊光に感謝し、霊験を永久に記念し、世の人々に仏縁を結ばしめんが為に捨身ヶ岳に寺を建立し、ご本尊のお釈迦様を安置しました。
その後、この地は捨身誓願の霊場として多くの善男善女の信仰の場所となったそうです。
カテゴリー:
キッチン・日用品・その他##冠婚葬祭・宗教用品##仏壇・仏具