イスマイル・カダレ
桑原透 訳
「草原の神々の黄昏」
筑摩書房
悲劇の小国アルバニアの青年作家はなにを見たか。
パステルナークのノーベル賞受賞をめぐってクレムリンの神々がまきおこすイデオロギーの嵐。民族の桎梏に破れさる恋。スラブ神話や民間伝承をモチーフに描く自伝的小説。
……なんとなく私はラジオに手を伸ばしスイッチをひねった。あいかわらず反パステルナーク・キャンペーンが続いていた。私はうなじに両手を当てて、しばらくラジオに耳を傾けていた。(中略)いきなり身震いがした。いまみごとに効率よく機能している巨大な構造の恐ろしさを、私は剣先のように研ぎ澄まされた意識とともに理解した。標的となって、その渦にからめとられることの恐ろしさ!私はステップ草原でその醜悪な頬を膨らませたスラブ神話の主を思い浮かべた。
(第四章より)
同梱で送料が安くなる場合は同梱割引します。
#なにゃ_書籍4 ←から一覧見られます。
===
旦那が独身時代に読んだものです。
大切に保管しておりましたが、この度終活のためにこちらはお譲りすることにしました。
どなたか読んでくださると嬉しいです。
帯と背表紙の日焼けがあります。
それ以外は綺麗な状態ですが、古本であること、長期自宅保管にご理解いただける方にお譲りします。
ビニール袋に入れてゆうゆうメルカリ便にて発送予定です。
#イスマイル・カダレ
#草原の神々の黄昏
#桑原透
#アルバニア
#パステルナーク
#スラブ神話
#スラヴ神話
#自伝的小説